Creators Collection

パリのエスプリを感じさせる創作活動を続けている、作家さん、クリエイターさんと、ビアンフェとのコラボレーションから生まれた、オリジナルプロダクトの数々をご覧ください。

collab. with 溝江里映(穴原里映) mizoe/anahara rie

2006年秋、初コラボレーション企画にて、モチーフスタンプを発表以来、その後レースモチーフを発表しました。すずらんのモチーフを好む溝江さんが、ひとつひとつ丁寧に描き上げたイラスト、筆記体の流れるようなフォルムには多くの方が理屈なく惹かれてしまいます。
今回のポルトボヌールシリーズでは18世紀のアンティークノーションをAnano×能作×Clover(BienFait)のコラボレーションにて発表いたします。

profile

1997年よりAnano"として、オリジナルベアや布小物の製作活動をはじめ、2001年Anano"設立。 一点ものの手作り作品の他に、こだわりのあるものつくりをテーマにセミ量産型のプロダクト品をはじめ、作品のスタイリングから写真撮影、イラストまでを独自で手掛ける書籍は定評があり、個展などで新作発表をしながら、トータルな空間作りを表現、提案している。雑誌や書籍での活動の他、雑貨プロデュースやキャラクターデ ザインを手がけ、2009年(株)Anano 創立。 2010年より出身地である加須市観光大使に就任。
http://www.anano.net/


能作 nousaku

今、注目を集める錫製品のメーカー。 1916年富山県の高岡にて鋳物の製造を開始、仏具、茶道具、花器を中心に手がけ、近年はテーブルウエアーやインテリア商品、建築金物等を通じて伝統工芸品である高岡銅器の魅力を今に伝え続けています。2011年1月にはパリで開催されていたメゾンエオブジェ2011に出展。その様子をNHK BIZスポなど多数の番組で取材される。
http://www.nousaku.co.jp/

story 商品ができるまで

高岡銅器で知られる富山県高岡市で1916年に創業、従来は仏具や茶道具などを製造して問屋に卸していた。10年前に東京で展示会を開催したのをきっかけに、セレクトショップや百貨店に真鍮製のベルや風鈴を提供するようになった。セレクトショップのバイヤーから金属製の食器を出したら面白いのではと言われ、当初真鍮製で考えたが、食品衛生法によって禁止されていたため、抗菌作用があり、金属アレルギーも無い、安全な金属である錫100%を選択したそう。 特に錫100%は誰も手がけておらず、錫100%の製品を作っているのは日本でも能作だけ。
この抗菌作用で錫製の器の水はいつまでも腐らないとか、お酒に含まれるフーゼル油という成分を錫が溶かし、まろやかにおいしくするそうです。
錫製のぐい呑みやマグカップが、昔からあるのは、そのためだが、いずれも「ピューター」(錫とアンチモン、鉛、銅の合金)製であった。
何故合金にしているかは、理由は錫100%の製品は柔らかいため。削ったり、ヤスリをかけたりする後加工がしづらいのが原因である。
しかし能作が得意としている鋳造技術を用いれば、「砂型」に錫を流し込むだけなので加工せずに商品化することが出来、コストを抑えることも可能になる。そうやって出来たのが世界初の錫100%の曲がる食器であり、食器業界に旋風を巻き起こしました。

そんな、時の企業である能作さんに、今回さらに「シリコン鋳造」「異包み加工」という技法を用い、手作りで錫100%の裁縫道具を作ってもらいました。
錫製品の魅力を知ってもらうために、異業種とのコラボレーションを積極的に図りたいという能作社長は喜んで引き受けてくれました。
デザインはフランスのアンティーク雑貨に造詣の深い「Anano」ブランドのクリエイター、溝江里映さんにお願いをしました。すずらんとAnanoのモチーフを本体に刻印したデザインで、目打ち、シザースケース、ニードルケース、ピンクッションを考案。
魅力的な18世紀のアンティークの道具をイメージした、すずらんのノーションシリーズ、を発表いたします。

factory 工場を見学しました

  • 錫のインゴット金に匹敵するまぶしい輝きがあります。
  • 錫を溶かします。融点は230℃
  • シリコン型に鋳口から
    溶かした錫を流し込みます。
  • 錫が型に流し込まれた状態
  • 鋳口と鋳物(ピンクッションの土台)を型から取り出します。
  • 鋳口と本体がくっついているためペンチで切断します。
  • 底面にまだ鋳口の端が残っているため、削り出してます
  • 底面を専用ヤスリで削り、フラットに整えます。
  • 底面をフラットにしたピンクッション土台は次の加工へ回されます。
  • ふち周りをグラインダーで綺麗に仕上げます。
  • 一つずつ手作業で仕上げ検品します。
  • 仕上がり状態のピンクッション土台。
<新製品が仕上がるまで>

新製品のレース針は既存の目打ちと同様、「異包み加工」という二つの異なった素材(錫とステンレス)を「シリコン鋳造」する高度な技術を用います。
表面の繊細な模様を表現するには、何度も仕上がりチェックを行いながら、ほぼ手作業で最終製品に仕立てていきます。
今回はレース針と一緒に愛用頂きたく、曲がる錫の特性を生かした、レース糸ホルダーも発売する事となりました。
十字架の原型を、愛らしい形に曲げて形作り、至福のレース編みをお楽しみください。
19世紀の貴婦人たちに愛された、アンティークデザインにも劣らない逸品。
所有しているだけでも、幸せな気持ちになれる、コレクター必衰のアイテムです。

  • 錫のインゴット
  • 錫を250cで溶かす
  • シリコン型に鋳込むステンレスのレース針
  • 鋳口から錫を柄杓で流し込む
  • 重しを乗せしばらく冷ます
  • 型の蓋を取った状態 流した錫が見える
  • レース糸用トレーはこんな感じ
  • 型から取り出しレリーフチェック
  • バリなどの除去
  • 表面をグラインダーで粗仕上げ
  • 2回目の仕上げ
  • さらに磨き上げる
  • トレイの原型がほぼ仕上り最終チェック工程へ

story 商品ができるまで

すずらんには、「幸福の訪れ(再来)」という花言葉があり、フランスでは、5月1日にすずらんを贈る習慣があります。
そんなすずらんをモチーフにした素敵なお裁縫道具は、アンティークなどでも見かけたことがあり、憧れのアイテムのひとつでした。 こんなアイテムが手作りの中にさりげなくいつでもそっと傍にいてくれたら。。。
そんな思いから、はじまった「Por Bonheur」のシリーズ。
品ができあがるまでたくさんの時間を要して、今回も素敵なアイテムが新たに加わりました。
可憐なすずらんをまとったアイテムはどれも手にすっぽりおさまるような小柄なサイズ。
手作りにはもちろん、いつでも傍に置いたり、また大切な方への幸せを願って贈り物としてみたり。。。
手にされた方々へ、幸せの訪れを願っています。

溝江里映