ビアンフェ新企画! 編集長の「モノづくり探訪」Vol 1

江戸モダンの津軽塗りリリアン

江戸モダンの津軽塗りリリアン

第一回は津軽漆職人の木村さんの技から生まれた、リリアンをご紹介いたします。

津軽塗伝統工芸士、木村さんとの出会いは、東京で開催された「ギフトショー」において、互いに出品者という立場での出会いでした。伝統工芸の技に触れ、津軽塗の奥深さに感銘を受け、何か一緒に仕事ができないものかと、お声がけをさせていただきました。 その後都内百貨店で開催された、東日本伝統工芸展にて再会し、現在手づくりジャンルで人気のリリアン編み機に、津軽塗の仕上げができないものか相談しました。津軽塗を手芸用品の小物に施すという、奇想天外な企画ですが、ものつくりをする方には、「道具へのこだわり」逸品志向があります。 まさに空極の選択「やってみましょう!」木村さんの快い一言で決まりました。 日本各地に漆器(*英語で漆器をJAPANと呼ぶ)の産地は数多くありますが、本州最北端に位置する青森県の弘前市を中心に350年あまりにわたって受け継がれている、津軽塗はまさに江戸モダンの粋 ダンディーな木村さんに、まさにピッタリな技といえます。

木村さん1986年に青森県の工業試験場漆工課で研修を終了した後、石川県立輪島漆芸研修所にて輪島塗を学び、1999年、伝統工芸士として認定されました。その後、ドイツフランクフルトメッセや、フランスのメゾン・エ・オブジェなどにも積極的に出品し、国内だけでなく、海外でも数多くの賞を受賞するなどして、技を磨きました。現在は後進の技術指導を行いながら、創作活動に励んでおります。 木村さんの工房がある弘前は、津軽富士とも呼ばれる、名峰いわき山の麓に広がる、津軽平野南部の中心にあります。この地で脈々と受け継がれてきた伝統工芸に、日々新たな息吹を吹き込みます。

いわき山弘前を訪れたのは6月末の事。岩木山の新緑がまぶしいくらいの輝きを放ち、町はねぶた祭りの用意で活気づいていました。木村さんは江戸末期から弘前で続く、津軽塗り職人の5代目にあたります。津軽塗りは日本各地で継承される漆器の中でも、工芸品としての歴史が古く、生活の器から工芸品へと、発展してきた、他地方の漆器と一味違い、全国的に高い評価を得ています。藩政時代には様々な漆技法が存在しましたが、現代まで伝わっているのは、唐塗 七々子塗 紋紗塗 錦塗の四技法です。さっそく段取りをして、代表的なプロセス工程を見せてもらいます。

津軽塗り(唐塗)手板見本

津軽塗り(唐塗)手板見本

今回の産地コラボレーション企画は、色漆の断層が美しい、唐塗り技法で、世界でも初めての特注リリアンを作ってもらいました。 下地も合わせると約40もの工程、日数にすると約80日はかかりました。小物といえども手間は同じで、かえって細部の仕上げが太変。最初の木地固めから、馬鹿丁寧すぎるほどの下地処理と、塗っては乾かして研ぐ事をひたすら繰り返します。まさにじょっぱり(意地っ張り)と呼ばれる、津軽気質の職人魂を塗りこめます。

 

 

1.下塗りあがり

1.下塗りあがり

2.塗り掛けあがり

3.室(乾燥風呂)にて乾燥される作品たち

4.作業で使うヒノキベラをナイフで作り削る

5.仕掛け漆の準備

6.漆を作業台に移す木村さん

7.重ね塗りに使用する手づくりの仕掛けベラ

8.仕掛けベラで模様を出すための準備

9.仕掛けベラを使用して漆を重ねていく

10.色漆たち

11.漆を紙でこしてゴミなどの不純物を取る

12.漆バケにて塗りかけ

13.あめ色を出すために錫粉を塗りさらに漆を重ねる

14.艶漆(青森産生漆)

15.すり漆 生漆を綿で刷り込み紙でふきあげ磨きあげる

今回のコラボレーション企画で制作した、2タイプの津軽唐塗りリリアンを、読者の方に斡旋販売いたします。(斡旋価格¥25000円税込み)お届けまで約80日ほど頂きますが、木村さんが精魂こめて制作するあなただけの逸品をお届けします。
斡旋販売予約の受付はmakematie.yh@clover.co.jpまで住所、氏名 電話 支払い方法(事前振込、代引きのいずれか)AかB希望の柄を明記の上お申し込みください。後ほどメイクマティ(クロバー)からご連絡いたします。